「可塑剤の移行」について
2019.11.08
修理・点検業者様へ
夏が過ぎ、だんだん風が冷たくなってきてようやく冬の到来ですね。
皆様はいかがお過ごしでしょう?
さて、今回の記事は「可塑剤の移行」についてです!
まず可塑剤とは塩ビシートの柔らかさの維持と加工しやすくするために塩ビシートに含ませる添加剤のことです。
可塑剤の入ったシートを貼り重ね、長時間経過すると可塑剤が貼り重ねた上の層のシートに移って
劣化させてしまうことがあります。
それが「可塑剤の移行」と呼ばれています。
▼可塑剤が染み出している写真
ここからは可塑剤の移行の防ぎ方を実際の施工を例に挙げながら説明します。
まず施工前の写真です。
▼施工前
▼表面
既存看板の状態はスパンドレルにシートを貼った状態で10年は経過している看板の工事依頼でした。
この状態からめくれたシートの美装をした後、塩ビゾルウレタンプライマーを塗っていきます。
▼塩ビゾルウレタンプライマー
塩ビゾルウレタンプライマーはツヤが有り、ローラーや目地はけを使った塗装方法が適しています。
特徴として
・可塑剤の移行を防止し、上塗りがべたつきにくくなる。
・上塗りへの適応性が広い。
・下地への密着性が高い。
が主な特徴ですが、塩ビゾルウレタンプライマーを塗った後にシートを貼っても問題ないとの事なので
今回は、塗装後にシートを貼っていきます。
▼塩ビゾルウレタンプライマー塗装中
▼塩ビゾルウレタンプライマー塗装後
塩ビゾルウレタンプライマーを塗ることで可塑剤が染み出すのを防ぐことができます。
塗装後、2日乾かしシートやアルミ複合版を取付けて施工完了です!
▼施工後
以上!「可塑剤の移行」についてでした!